明かりのある生活 Ⅰ

明かりのある生活 Ⅰ
ライフスタイル
 
現在、人の生活に必要不可欠なもの・・・
それは「明かり」です。

もし明かりがなければ、生活そのものが出来なくなるといっても過言ではありません。
そのため
人々は、時代に伴って、より長時間、より明るく、照らす光源を発明していきました。
光源だけでなく、照明の種類も増えていきました。
そして今や明かりは、ただ明るさを求めるだけのものではなく、
雰囲気を出したり、インテリアとしての役割をも持っています。

今回のコラムでは、生活に必要不可欠な「明かり」の歴史について語っていきたいと思います。

「明かり」の歴史は主に以下の5代に分類されます。
第1世代「火による灯り」
第2世代「白熱電球」
第3世代「蛍光ランプ」
第4世代「LED」

では、それぞれの世代の灯りについて簡単にみていきましょう。

第1世代「火による灯り」

明かりのある生活 Ⅰ
人は、数十万年、数百万年も昔から火を使って生活してきました。
火を使い始めたころは、焚き火などで木材等を燃やして明かりを得ていました。
しかしこの方法では、

・木材が燃え尽きてしまう。
・水がかかる。

などですぐに火が消えてしまい、効率のよい灯りとは言えませんでした。

その後紀元前3世紀ごろには、火を灯すものが木材から動植物の油やろうそくに灯芯をつけたものへと移行していき、単なる明かりから照明として発展していくようになりました。

しかし、「火による灯り」は万が一倒れた場合、火事になる危険があり扱いに注意しなければならないため、
今日では照明として使われることはほとんどなくなりました。

 

第2世代「白熱電球」

明かりのある生活 Ⅰ
白熱電球は1879年にエジソンによって発明されました。
この発明によって初めて電気エネルギーから明かりを作る事が可能となったといわれています。
発明当時の白熱電球の明るさはろうそくほどの明るさしかなかったと言われています。
しかし改善を重ねるごとに明るさは増していき、今では白熱電球1つで部屋全体を明るくすることが出来るまでになりました。
白熱電球の発光の原理を簡単に説明すると

フィラメントに電流を流す
     ↓
電気抵抗が生じる
     ↓
フィラメントの温度が2000~3000度になる
     ↓
白熱化して光る

というようになっています。
上記の原理で発光しているため、フィラメント部分が切れてしまうと使えなくなってしまうため、あまり寿命が長くない光源でした。
現在では、白熱電球より寿命の長い電球型蛍光灯やLED電球の普及により白熱電球の需要は衰退していっています。
2012年には日本や台湾、カナダで、2014年にはアメリカやマレーシアで製造や販売の中心が相次いでいるため、そう遠くない未来に白熱電球は姿を消すともいわれています。
 

第3世代「蛍光ランプ」

明かりのある生活 Ⅰ
蛍光ランプは1938年にインマンが発明しました。
蛍光ランプの発光の原理を簡単に説明すると、

水銀ガスが入っている蛍光管の中に放電
     ↓
放電した電子を水銀ガスにぶつける
     ↓
水銀ガスと電子がぶつかると、電子が振動する
     ↓
それと同時に紫外線が発生
     ↓
発生した紫外線が蛍光管に塗られている蛍光塗料にぶつかる
     ↓
蛍光塗料が発光する

というようになっています。
白熱電球よりは、発光効率があがるようになりました。
また、少し前までは、日本人に蛍光灯の白くて冷たい印象の光が好まれているなどして、
オフィスや住宅の70%は蛍光灯だったとも言われています。
LEDには劣るものの、白熱電球に比べ経済性がよいことから電球型蛍光灯も利用されています。

しかし、環境に有害な物質である水銀が含まれていることもあり、取扱いには注意が必要です。



 

第4世代「LED」

明かりのある生活 Ⅰ
LEDとは
Light(光る)
Emitting(放射する)
Diode(ダイオード(一方向にのみ電流を流す性質のある半導体素子))の
頭文字をとった略称です。
電気を流すと発光する半導体の一つで別名「発光ダイオード」とも呼ばれています。
LEDの発光の原理を簡単に説明すると、

発光部には半導体が使われている
     ↓
電気の(+)が動くp型半導体と(-)が動くn型半導体を合わせて通電する
     ↓
(+)と(-)が衝突し接合面が発光する

というようになっています。

歴史を少したどってみると
1907年には、半導体に電圧をかけると様々な色に発光することが解明されていました。
しかし、この段階ではまだ人の目では見ることの出来ない光でした。
その後1963年に赤色LED、1972年に黄色LED、1993年に青色LED、
そして1996年に蛍光体との組み合わせによる白色LEDが発明されました。
この発明によりLEDは光源として活用されるようになっていきました。
LED歴史を見てみると、LEDは意外と最近できた光源に感じますね。

LEDは、白熱電球や蛍光灯に比べ
・高発光効率
・長寿命
・光源として小型で形も様々(砲弾型、表面実装型、テープ型、電球型など)
・環境に有害な物質を含まない

などの特徴があり、現在は室内の照明だけでなく、信号機や車のライトなど様々な部分で使われています。

このことから、今やLEDが私たちの生活に明かりをともしているといってもよいですね。

さいごに・・・

あかりの歴史をたどってみると
「火」→「白熱電球」→「蛍光ランプ」→「LED」と
人は、次々とより明るく、より長い時間、より効率的な明かりを発明していきました。
それほどまでに人はあかりを求めていったというのがよく分かりますね。

次回は、照明器具にスポットを当てていきたいと思います。



最後まで閲覧ありがとうございました。

施工事例